2020-11-18から1日間の記事一覧
本作品は、古九谷の謎を解き明かしていくところに眼目がありますので、本章(3日目)が結論になります。古九谷という「謎の多い焼き物」はいったいどのように誕生し、ほんの20年ほどの歴史を残してあっさり消えてしまったのはなぜか。 陶芸愛好家のみならず…
私:金沢に「国立工芸館」ができた。東京国立近代美術館の分館である東京国立近代美術工芸館が東京から移転したもの。この N:「古九谷」はありますか? 私:ない。「古九谷」は「近代」ではない。 N:そもそも「工芸」とは? 私:工芸とはクラフトだ。工芸…
私:遊び心で「古九谷」を締めくくろう。天才には遊び心がある。鷹峰にも「古九谷」にも遊び心がある。まずは光悦から。国宝「楽焼白片身変茶碗」の箱に「不二山 大虚菴(虚菴は光悦の号)」と自筆で記し、印もつく。日本初の試みだ。 N:箱書きですね。 私…
Ñ:では俵屋宗達が「古九谷」につながるものは何ですか? 私:「古九谷」には「宗達手」がある。宗達は謎の絵師で、生没年が不明だ。素性にも不明なところがある。宗達は本阿弥家生まれで、その本阿弥家から絵師ゆえに義絶されたともいう。 私:宗達を世に出…