はじめに その4 城マニアにも読んでほしい
話は変わりますが、本文では、安土城(信長)、金沢城(利家)を取り上げました。「はじめに」では安土城を取り上げましょう。
これは城マニアへの挑戦状でもあるのです。海抜200mの安土「山」にあえて信長が安土城をつくった点です。
世は平城の時代になっていました。秀吉は浅井長政の山城(小谷城)を廃城にして、今浜(長浜)の平地におろして長浜城をつくったにもかかわらず、信長はなぜ安土「山」に安土城をつくったのでしょうか?
山城といえば、竹田城(兵庫県)、越前大野城(福井県)、備中松山城(岡山県)ですが、海抜は354m、249m、430mです。安土山の200mはいかにも中途半端です。しかも、当時の安土城は水城でした。
なぜ、信長は安土城を「山城」で「水城」にしたのでしょうか? 本書を読み進めれば、安土城の驚きの秘密を知ることになるでしょう。そして誰もがまだ知らない驚きの信長の世界に誘いこまれるでしょう。
- 古九谷を追う 加賀は信長・利休の理想郷であったのか(幻冬舎)抜粋