織田三代 信長は信定・信秀のゼニの経済を継承する
私:さていよいよ本丸の織田信長の話に入ろう。まず織田三代から始めよう。織田三代とは信定(祖父)―信秀(父)―信長で、信定は10万石で、信秀は30万石だ。
N:信長は石高でも恵まれていますね。
私:そして信長は信定・信秀のゼニ経済(金銀発想)を継承する。ゼニは神社と湊(港=物流の拠点)にある。そのゼニのために信定は津島湊(津島神社の門前町)の商家に娘を嫁がせる。信秀も同じで、熱田湊(熱田神宮の門前町)の商家に娘を嫁がせる。そして妻や側室さえも熱田から迎え入れている。織田三代は信定があって、信秀があって、そして信長へとなだれ込むのだ。
●古九谷を追う 加賀は信長・利休の理想郷であったのか(幻冬舎)抜粋