古九谷を追う&古九谷を残す

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「古九谷」の縁

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私:さて今度は「古九谷」の縁の話をしよう。そもそも「古九谷」には総絵のものと縁のあるものとがある。縁のある皿は、江戸時代の流行りで、とても人気があり、歌人が一首歌いたくなる中国風の「古九谷」が好まれた。

N:作家はどういう場合に縁をつけるのでしょうか?

私:縁が必要かどうかは、画家の表現対象へのイメージによる。対象が小さい場合、縁が必要になる。つまり、縁はあらかじめ計画されており、画家と生地師との連携が縁の命といえよう。

  • 古九谷を追う 加賀は信長・利休の理想郷であったのか(幻冬舎)抜粋